『十勝書芸展』を終えて～全書芸パワー集結！！～

遡ること、昨年の6月6日、なじみの書友（須藤蘭雪さん、髙橋玲光さん、永田佐和さん、飯澤澄佳さん）と帯広市内の行きつけの〝マック“に集まっていました。当日の『議題』？『話題』は昨年9月に実施した5人展『北粋書展』の開催と翌年（今年）に「全書芸の会員・元会員で書展をやりたいよね」という話でした。

　このメンツの「企み」に保留も検討中も断念もありません。早速書展名の検討です。侃々諤々の議論の末、全書芸会員による書道展だから「十勝書芸展」で行こうという事になりました。ここからが大変です。まずは十勝管内にどれくらいの元会員がいるのか？色々な伝手を頼りに100％とまでは行かないものの案内を出すことが出来ました。

年が明け、新型コロナウイルス感染症第6波の猛威の中、4月に「北海道帯広かな講習会」、5月には「北海道帯広漢字講習会」が立て続けに開催されました。実行委員の顔ぶれもほぼ同じです。息をつく暇も無く十勝書芸展の準備に追われました。

紆余曲折を経て7月5日－6日、会場への作品搬入が始まりました。

そして迎えた7月7日。何かミスはないかと不安がよぎりながら愈々オープンです。

会場入り口からはド～～～ンッと「カイト」がお出迎えします。そうです、5月の漢字講習会で本部の先生、実行委員、参加者代表14人で書き上げた、”あの“カイトです。作品の横には講習会での集合写真を撮影して下さった写真家・山下僚氏から寄贈された写真パネルが色を添えます。

『十勝書芸展』の白樺の横・縦看板は髙橋玲光さんのお兄様がボランティアで白樺を切り出し、乾燥させ、特別に作成してくださったものです。

この書展に賛同して頂いた様々な方の御協力で、とても初めての書展とは思えない会場となりました。この場をお借りして感謝申し上げます。

二日目には思いがけないサプライズがありました。何と岩本社長と水越先生が会場のオープンと同時にいらっしゃったとのこと。連絡を受け急いで会場へ駆けつけました。会場では既に会員の方と作品の前で会話が弾んでいました。一地方の書展と思っていた私たちにお二方の来帯、来場は驚きと同時に関わった私たちを大いに励まし、力づけて下さいました。本当にありがとうございました。

書展もあっという間に最終日を迎えました。一年前にこの書展をやろうと盛り上がった時の目的。ここ帯広十勝は初代会長桑原翠邦先生の出身地でもあり、元来全書芸会員の数は多かった地です。しかしながら昨今は様々な流派・会派の活動が活発で、私たちは少しばかりその影に隠れてしまっていた感があります。だからといって、誰かと何かを競うための書展ではなく、会員・元会員を一つの場に呼び寄せ、旧交を温め、先輩・後輩とが交流し、自分たちが学んだ・学んでいるこの全書芸が、実に楽しく・正しい学びの場である事を実感してもらえる書展にしたいと考えていました。