近況報告 その1
ペンネーム悪筆子
20年近くお世話になっている全書芸にこの春家族が入会した。全く予想外の出来事に思わず筆をとっている。
不器用で何事も上達が遅いわたしは少し習った着付け教室でもいつもお叱りの声を受けた。
「この結び方はなに。しかもほどけない」
と挙句の果てには言われる始末。書道も同じく上達は遅く、向てないのではないかといつも思う。そんなときは、器用な人は上達も早くすぐ飽きてしまうが不器用な人は長続きするという言葉を思い出している。こんな私の愚痴を二十年近く聞いていた家族が突然習字を始めると言い出し、あれこれ月刊誌を調べだしたがやはり全書芸がいいようだと入会し、早速月の競書に挑戦しだした。そばであれこれ批評するのは楽しいことも発見。添削に出したらという忠告には耳を貸さず書いてるだけで楽しいと毎月いそいそと筆をとる家族。器用なので私より上の級ではと予想したが十級からスタートした。
暗い世相の中、老年に入った日々にふっと小さな楽しい出来事をもたらしてくれた全書芸とのご縁に感謝している。