ようこそ全書芸一般部(漢字)~紙の貼り合わせ方

土屋彩明
(新潟県見附市)

秋が近付いて、学生さんは文化祭の季節ですね。
こうした学校行事等では、模造紙を何枚も使う大きな「立て看板」を用意することがあります。
私は学生の頃、この立て看板に模造紙を巻くのに「必ず下の方から巻く」と教わりました。

ようこそ全書芸一般部(漢字)~紙の貼り合わせ方土屋彩明(新潟県見附市)長谷川陽幸書道教室習字教室

要するに↑この順番で紙を巻いていくように、ということですね。
確かにこうすると文字のタテ棒を書く時にペンや筆が段差に引っかからず、合理的です。

書道でも全紙を何枚も貼り繋ぐ大きな一字書などを全書芸展で見かけることがありますが、やはり同じように紙は「上段が上、下段が下」になるよう貼るそうです。
左右に貼り繋ぐ時は「左が上、右が下」で、これも横棒を書く時に引っかからない工夫ですね。

ようこそ全書芸一般部(漢字)~紙の貼り合わせ方土屋彩明(新潟県見附市)長谷川陽幸書道教室習字教室


ただこれは原則であって、字によって、書きたい表現や書く文字、文字数によって変わることもありえます。
他の人が作品を書くお手伝いをすること(ああいう大きな作品を書く際は、紙や筆の準備を仲間やお弟子さんが手伝うことも多いそうです)があれば、紙の裏表とともに紙の向きも書き手と一緒に確認すると安心ですね。

また、こうした作品は紙をなるべく綺麗に貼り合わせたいものですが、私が学生の頃に美術の先生から教わった貼り合わせ方が便利で綺麗にできるので、ご参考までに紹介しますね。

ようこそ全書芸一般部(漢字)~紙の貼り合わせ方土屋彩明(新潟県見附市)長谷川陽幸書道教室習字教室
ようこそ全書芸一般部(漢字)~紙の貼り合わせ方土屋彩明(新潟県見附市)長谷川陽幸書道教室習字教室

この方法で半紙~半切、全紙や2×8尺など、大きな紙まで貼れます。
でも初めは難しいので、A4コピー用紙くらいの紙で練習してからが良いかもしれません。
また貼り合わせに使うのりは「でんぷんのり」(幼稚園や保育園でよく使う、白い半透明ののり)が良いそうです。