全書芸スタッフ

テレビ朝日とサイバーエージェントが共同制作しているインターネット配信 ABEMAの報道番組『ABEMAPrime』
通称 #アベプラ

2021/4/2(金)の放送は『字を書くことの是非』についての特集でした。

デジタル時代の中…
字を書く事は必要なのか？
漢字を覚える事は必要なのか？
綺麗に書く習字は必要なのか？

をテーマに40分間の放送。

習字や書道に関して、全日本書芸文化院の四役（代表：目良丹崖／副代表：吉田菁風／運営委員長：水越幽峰／総務長：小林幸子）からいただいた考えをこの機会に記します。

授業に習字を取り入れる意義とはなにか？

• 文字の歴史を知り、習字・書道によって生きた文字を書くことで、文字が表情あることへの理解を深める。
• 古代より紙以外の材料にも、ものの形をかたどって書かれた象形文字などを使い、人々は歴史を刻んできた。
• 美しい文字を味わい、自ら書くことによって、美しさを養うと同時に、豊かな情操を培うことができる。習字は、『日本文化の粋』。
• すべての子どもが筆墨を使い習字を体験することで、日本の伝統として受け継がれてきた書道を自分のものとして受け入れることができる。
  

字を書く機会が減っていることへの考え

• 活字にない書き手の情感がにじみ出る手書き文字の良さを知らせたい。
• 筆文字は活字より印象度が濃い。
• だからこそ手書きで書かれたものの大切さ、存在価値が増している。
  

社会でどんなことに活かされるのか？

• 世の中に呼びかけたり、訴えたりする折に手書きの文字を使うことでより相手に伝わる。
• 手書きの文字が世の中に力を与えることにつながる。
• 全国戦没者之霊、神社の書きもの、看板、重要な式の署名、命名書、表札など、日本文化の大切な局面で手書き文字が活かされている。
• 祝儀、不祝儀袋に印字で名前を書いたらどうでしょう？上手い、下手にかかわらず心を込めて手書きする場面では社会に出ても必ずある。履歴書、お礼やお詫びなど大切な手紙など。
  

なぜ書道は子どもにとって大切なのか？

• 文字は書くのに情感がにじみ出る。
• 文の内容も大事だが、それが手書きによって更に思いの詰まったもの、深いものになる。
• 文字の歴史ひいては、広い歴史を知り今を深く知ることができる。
• 文字文化の理解を深めることができる。文字文化を豊かにする。
• 親指・人差し指・中指などを使う高度な技術。文字を美しく書こうという行為は、字の大きさ、偏と旁の組み合わせ方、線の方向など思考力を高めなければならず、心神を多方面から磨いてくれる。
• 感受性豊かな子どもの時から、線の美しさ、バランスの美しさ、心身を集中して書くことの大切さを学ぶことは、他の学問、社会生活をしていく上でも人間の基礎となる。
  

デジタル教科書への懸念はあるか？

• メッセージは早く伝わり、内容も見やすい。しかし、そこに蔵している発信者の思いが見えない。
• デジタルのみでは人間形成に偏りが出る。これからの時代は、デジタルとアナログの両方で学ぶようになる。自分の身体を使い、人と実際に触れて学ぶことが必要。
  

書道は必要ないのではないか？

さて、みなさんはどうお考えになるでしょうか。