昇段級試験・楷書創作の具体的な注意点
全書芸の昇段級試験の作品制作もいよいよ佳境に入っていることと思います。今年の課題についてアドバイスをしたいと思います。
まず、楷書創作の具体的な注意点をあげてみます。
これは個人的な考えが入っていますのでこれにこだわる必要はありません。
参考にしていただければと思います。
- 活字体は使わない。すべて書写体(筆記体)を使う。誤字は絶対にダメ。
- 字形は右上りとなる。(均衡の構成となる)
- 字の中の空きを考慮する。
- 二行の横の配列は揃える必要はない。
画一された枠内に単に文字をはめ込んでいくような方法はさけたい。
(自然な流れ、変化が極めて肝要) - 線質は、なぞるような、塗ったような書き方による線は不可。
自然の運筆による筆力、筆勢のある線を表現できるように心掛けたい。 - 書風は、できれば古典をベースにした格調の高いものを追求したい。
(前回のブログ記事【楷書の創作について】参照) - 紙、墨は上質のものを使って欲しい。(墨はできれば手磨りにしたい)
- 他・・・書いたものを時々掲げて遠目に見てみる。他の人に見てもらう。落款の入れ方については【落款について】をご参照ください。