十勝・帯広 翠邦浴 vol.6 帯広小学校~母校へのエール~
連日報道される熱い戦いのオリンピック!
暑すぎる北海道😞
そして、暑さが過ぎれば一気に秋が猛ダッシュしてくるはずです(^-^;
さて、前回お伝えした通り今回は帯広小学校にある桑原翠邦先生の作品をご紹介します。
帯広小学校は明治29年4月に帯広尋常小学校として開校し、帯広で最も歴史のある小学校です。
翠邦先生は大正8年、尋常科第21回生として卒業しました。その前年にお母さまが亡くなられ、この卒業を待って札幌市の北九条尋常高等小学校へ転校されます。
上の作品は帯広小学校開校60周年を祝して寄贈されたものです。
1956年、昭和31年翠邦先生51歳の作品です。
その下の作品は、札幌幌南(さっぽろこうなん)小学校にある「古今一道」です。
平成20年、両校が同じ言葉の作品を所蔵し、当時の両校長が帯広小学校出身という縁から交流が始まったと、当時の地元紙に報道されました。
書がきっかけとなった交流なんて、なかなかいいですよね!(^^)!
次の作品は校長室にある「校名大揚」です。
在校生に、卒業生に、そして教職員に、胸を張り、誇りを持てと言わんばかりの雰囲気が感じられます。
「卒業生 八十八歳 桑原翠邦」は先生が声高らかに「校名大揚」を発声されたかのようにも感じられる落款です。
帯広小学校にはその歴史を物語る数多くの収蔵物を保管する部屋があります。
次に紹介する2作品は、この部屋で偶然巡り合えたものです。
まずは「哲人淵藪」。
所蔵に至る経緯は定かではありませんが、雅印から篆刻家高石峯先生が昭和41年に来日された時に翠邦先生へ贈られた印が使われています。この年は帯広小学校が開校してから丁度70年に当たりますから、そういった記念に書かれたものではないかと推測します。
「哲人淵藪」。先ほどの「校名大揚」同様、卒業生としての翠邦先生の誇りと、後輩たちへのメッセージとも受け取れる言葉のような気がします。
最後はこの作品。
そう、前回ご案内した帯広市中央公園にある「中央公園」同じ!・・・
ん??
よ~~~く見比べてみてください。
違いますよね。
恐らく先生が何枚か書かれたうちの1枚が中央公園碑となり、残った作品を小学校が収蔵したのだと思います。 書を学ぶ者として、なんともうらやましい小学校ですね。
※今までご案内した作品の所在地はこちらのマップで確認できます。