『ちいさなちいさな書の世界』⑤

総務 小林桃筌

『ちいさなちいさな書の世界』小林桃筌『あやめ艸足に結ん草鞋の緒』杉岡華邨あやめぐさ あしにむすばん わらじのを日本画家の江守若菜

『あやめ艸足に結ん草鞋の緒』
あやめぐさ あしにむすばん わらじのを

昭和63年1月23日に発行された『奥の細道シリーズ第4集』。
画は日本画家の江守若菜。書は杉岡華邨。

大意は『端午の節句の名残りで、家々の軒端にはまだあやめが葺いてあるが、一所不在の自分はせめてわらじの緒にでもあやめ艸(草)を結んで旅中の無事を祈ろう』です。

あやめ艸(草)とは、池などの周辺に繁茂する『菖蒲』のことで、昔はあやめと
言われていたそうです。あやめ草、軒あやめ などとも言われていたそうですよ。

ちいさなちいさな切手の世界。ちいさくても、美しいと思う世界があることは
本当に素敵なことだなぁと思います。