赤ちゃんの髪の毛で作る筆「胎毛筆」を誕生記念に作りました
牽洋
ヘルメットを被っているかのうような髪の毛で生まれてきた赤ちゃん。
数ヶ月して外にお出かけするようになると
「胎毛筆作るといいよ!筆屋さんに持っていくとそれ相応の筆を作ってもらえるから。タバコ一本分くらい髪の毛が集まればOK」
と全書芸の先生に教えていただきました。
一生に一度のチャンス!誕生の記念に、胎毛筆があることを知り、生まれた時の毛先で作る筆なのでそれまでは切らずに粘ることにしました。
赤ちゃん筆って聞いたことあったけれど、こんなヒョロヒョロの髪の毛で本当に作れるのかな??
と思って生後1年を過ぎたころ…
だいぶ髪の毛が伸びて目にかかるようになってきたので、そろそろか…と。
いざ髪の毛を切ろうと思ったら、髪の毛の切り方がわからない。
YouTubeで「赤ちゃん筆」「胎毛筆」「切り方」などと検索するもなかなか自分が目的とする動画が見つからない。
男児なら丸刈りしたいけれど、一応女児だから外側の毛は残してあげつつ長さと毛量を確保た方がいいよね…
とモタモタしていたら、
一番弟子JKの姪が「私、切るよ!」とあっさり。
動く娘を抑える係、真正面を向くためにあやす係、切る係、切った髪の毛を受け取る係、記念の動画を撮る係、と弟家族も総動員して何だか一大事の断髪式になりました。
周りの大人たちの体制を整えたら髪の毛のブロッキングからスタート。髪の内側の毛に狙いを定めて、一番長さのあるところで10cmほどの髪の毛を集めゴムで止めてからざっくり。
かき集めた髪の毛の束をギュッと握ると、意外とタバコ一本分より少ないかも!?とも思いましたが、無事、集めた髪の毛を半紙に包んで、
生まれた年月日、娘の名前を書いて、九段下の玉川堂(ぎょくせんどう)さんへ。
完成した記念の筆がこちら。
わーーーこれぞ世界に一本!な筆。
筆管(ひっかん)には、誕生筆・名前・生年月日・玉川堂謹製と刻され、毛の長さ6cmの筆に素敵に仕上げていただきました。
書き心地はいかに。