駅から書道展へ
ペンネーム悪筆子
時々行く街のホッとケーキ屋さんが駅頭で週に数回販売を始めたと聞き、行ってみた。改札を入るとすぐに見慣れた顔の若い店主さんが立っている。それにしても周囲はじめ駅周辺が外国人観光客でごった返してるのには驚いた。
関西人店主さんとおしゃべりを楽しみながらついつい目の前に広げられている奥様作のどれも美味しいサンドイッチやお菓子に手が行く。
ご夫妻は十数年前分厚いホットケーキが大ヒットし関西を拠点に海外にも進出したが数年前移住してきて街に店を出され国内の店と行き来しながら商売に励まれている。
お習字も好きですとのことでお店の前のボードに丸くおおらかな手書きのお知らせの看板などもある。おしゃべりを切り上げ、嬉しいほど安くて美味しい品々を思いがけずたくさん買って書道展に向かう。
数日前通りかかったとき気になったがまだ準備中だったので再挑戦である。
いつも人気のない図書館の上の講義室やホールのある階もしんとしている。
書道展は展示室を半分に区切りほそぼそとやっていた。地区の書道教室の先生方の作品展でお客さんは誰もいなかった。
作品の伸びやかな明るい感じ心もほぐれ受付の方々とお話をする。お教室の先生方数人で受付をされていた。
市内には書道教室はまだたくさんあり子供や年配の方々が習ってる様子だが市の中心部でなく周辺や近隣の町にあるようだった。
お教室について聞いたので、先生の作品を見てはとそれぞれお名前を教えてくださりもう一度見に行く。その中の草書でも行書でもない作品の墨のカスレ具合や線に惹かれ、聞いてみると行草体というものだそうだった。
素直な肩肘張らない書道を楽しむ雰囲気を感じ会場をあとにする。
帰って行草体について調べているといろいろな月刊誌や団体が出てきたがどの団体もなんとなくしっくりこない。
やはり全書芸があっていてオーソドックスでレベルも高い団体であることを再認識した。
久しぶりに練習するべく筆と墨を取り出し半紙に向かう。