全国にある書道競書雑誌1/300の思いがけない出会い

牽洋

美しい食器の宝庫!マダムがご自宅で不定期開催されている料理教室が憩いの場になっている。
伺うとまずお二階の和室でホッと一息、お茶とお茶菓子を楽しむ。日々の忙しない子育てからひと時離れ、自分の食欲と心を満たしてくれる貴重な時間。
「はじめまして」の自己紹介で、住んでいる場所や趣味・子育ての話など和やかな雰囲気でお茶を味わう。
レシピに目をとおし早速ダイニングへ移動すると、季節ごとのテーブルセッティングに毎回わぁぁぁと心の声が飛び出ている。食器棚はまさに美術館。見ているだけでうっとりする食器棚とマダムが立つキッチンの両方を眺められる特等席を密かに狙っているのだが、毎回異なるメンバーが心地よい時を過ごせるようにと配慮された席に座り、毎回違う景色が味わえるのも楽しい。
マダムのお孫様も書道を長いこと続けられ、お孫様が書かれた蘭亭序の条幅臨書作品が飾られていたりと書との関わりも深く嬉しい。

ある時、いすみ市から来られたベテラン先輩ママの方とご一緒した際、たまたま書道の話になった。
「書道をやっていて・・・」と私が話をすると「私も」と共通の話題に。
さらに、
「書道の団体って全国にたくさんあって、教書雑誌も300誌以上あってそのうちの一つなんです・・・」なんて話をすると
「私は、全書芸っていう雑誌です」というので驚いた。

驚きすぎていつもの2倍くらい目を見開いた顔になっていたのが自分でもわかった。
全書芸仲間が偶然目の前に。なんという思いがけない出会い。

そこからは、それでそれで??と、どんどん前のめりで質問。
昨年(2023年)急逝された石川水月先生にご指導を受けられていて、現在は、中村一誠先生にご指導いただいている、とのこと。すぐさま私たちはツーショット写真を撮った。一誠先生にその写真をLINEで送ると、一誠先生からもすぐに返信があり、話に花が咲いた。

偶然の出会いから1ヶ月後の3月下旬、全書芸仲間の住むいすみ市を初めて訪れた。
中学時代のクラスメートのお父様が、公募でいすみ鉄道の社長になり赤字ローカル線をV字回復させているとのニュースも見ていたので、いすみ市にはご縁を感じていた。

料理教室での会話の中で私が南インドカレーが大好きということを覚えていてくださってミールス(インド版定食)が味わえる南インド料理レストランでランチをして、高秀牧場やいすみ鉄道の写真スポットを巡った。あいにく1時間に1本の貴重な列車が10分ほど前に行ってしまったようで残念。列車フォトは次回のお楽しみとなったが、牧場には菜の花が一面に咲き誇り、珍しいブルーチーズのジェラートを片手に映え写真を撮ろうと奮闘する二人。

全国にある書道競書雑誌1/300の思いがけない出会い



初めて訪れるいすみ市は想像していたようにとてものどかな街。
千葉県民だがまだまだ知らない千葉の景色があった。

全国にある書道競書雑誌1/300の思いがけない出会い

後日、絵葉書に乗ってあの日のいすみの空気が届いた。
書道だけでなく絵も描けるなんて素敵だ。素敵過ぎる。
まさに出逢いに、感謝。
Hさんありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
いすみへまた行きます!