作品制作に向けた書道講習会かな部2024に参加して
牽洋
楽しかった。とにかく楽しい3時間だった。
以前綴った『書道講習会に一歩踏み出して良かったこと~北海道札幌かな講習会2018~』から6年が経ち、地道に勉強を重ねていたら良かったのだが、なかなか思うようにはいかない現実。
古筆に触れて筆を持ちたい、書きたい。でも怖い。
筆を持たなくなればなるほどに、書けるのか・・・と腰が重くなってしまっていた。
毎月全書芸誌で名前を拝見する書友たちはどのようにモチベーションを維持しているのだろう。
年間にいくつもの展覧会に出品している先生方は、日々どのような心持ちで書道と向き合い、生活の中に根付かせているのか。
とっても興味深い。
ガソリン切れした自分に、エイっ!!とエンジンをかけに参加を決めた。
参加した午後の部の講師は、原田弘琴先生と大野幸子先生。
13:00お二人の先生方が前に並ばれると、「今から漫才でも始まるかのようね」なんて仰りながら和やかなムードで講習が始まった。
各々書いてきた作品を掲示し、それぞれ今日の目的を明確にして作品制作に集中する。
私は、まず月例の条幅から再スタートさせるべく【古筆の研究】課題の臨書の半紙を持参した。細字で古筆の特徴、筆の浮沈などをご指導いただき、条幅へと展開することを目的とした。
半切を書かない期間が条幅への壁を高くした。
いざ、半切に筆を下してみると、自分の未熟さに終始半笑い。
筆と紙の相性も崩れていたため先生のお声がけで、お隣の方、またそのお隣の方と紙の交換をさせていただいたり、お道具を貸していただいたり、と同じ時間を共有する仲間に助けてもらいながらあっという間の3時間を終えた。
- 筆選びや紙選び
- 漢字とかなの線の違い
- 条幅では肩から腕を動かすように
- 面を変えれば墨が出てくる、擦れに耐えられる筆遣い
- 筆を沈ませてから穂先をまとめあげて引く連綿線
などが大きな収穫だった。
筆づかいに加え文字の配置、余白の感性を磨くのはこれからの課題。
もうちょっと書きたい。そんな気持ちで会場を後にした。
強烈に外は蒸し暑いが、心は清々しい。
お隣神田スクエア1階に入っているお気に入りの雑貨店ANGERS ravissant 神田スクエア店に立ち寄り、yumiko iihoshi porcelainの器を手に取って帰った。
毎月参加したい・・・と、今日の充実感がとじわじわと溢れてきた。
ゆっくりとまたリスタートだ!